培った絆が、実績が、
未来の財産になる。

ICTソリューション事業
某官公庁向け大規模基盤システム構築
2010年入社
ITビジネス事業本部第一エンジニアリング部
課長代理
伊藤 本弘

異例づくしのメガプロジェクト完遂! 軌跡を振り返る

日本コムシスのICTソリューション事業の分野において、過去に例を見ない大規模プロジェクトの遂行に向け、180名にのぼるチームメンバーが集結。
チーム管理能力の向上、業務プロセスの効率化によって、厳しい納期をみごとクリア。
改善策を緻密に積み重ねることで、想像以上の成功を収めた。そこにはプロジェクトに関わった一人ひとりの努力、献身、協力があった。

01背景

20社、180人以上が集結!

それは、いつにもまして暑い夏だった。
入社以来エンジニア畑一筋の伊藤は、超大規模プロジェクトに日々奮闘していた。日本コムシスが任せられたのは、ある官公庁保有の各種システムを搭載する共通基盤システムのハードウェア増設工事だ。「これまで手掛けてきたような通常の案件では数十台程度のサーバー設置に留まりますが、今回は数百台のサーバー(十数架のラック)を用意する必要がありました。社内でも経験のない規模で、社内外の多くの人の協力を要しました」。伊藤の言葉通り、当プロジェクトに関わったステークホルダーは20社以上。社内および協力会社の人数は180名超。各社といかに連携し、取り纏めて、柔軟にプロジェクト管理・推進するか。適切なリスク管理、チーム全体でのコミュニケーション強化が重要な課題となった。与えられた工期は1年弱。その間に、共通基盤の物理構築、仮想基盤システム構築およびラック立架、配線等の工程を完遂させる必要がある。通常のやり方では到底終わらない。そこで伊藤は、全体を7つの分野のチーム(プロジェクトリーダー、営業、ファシリティ、サーバー、端末、仮想基盤、ドキュメント)に分け、各チームにリーダーを配置してプロジェクトを管理・推進することにした。効率よく対応できる体制を整え、プロジェクトは無事に船出を切ったかに思われた。しかし、話はそう簡単ではなかった。

02使命

突然の要望に、体制を大きく変更

社内外の管理には課題管理ツールを利用し、プロジェクトは順調に進むかに見えた。しかし、第1フェーズでお客様より納期の短縮を求められた。チーム内からは、この体制で納期を縮めるのは不可能だという声があがった。
そこで伊藤は決断する。「当初はお客様のデータセンター内でキッティング作業(サーバやPC・デバイス等のインストール)を行う予定だったのですが、それでは間に合わないため、新たに作業スペースを借りることにしました。これにより事前に準備を進めることができ、キッティング作業の前倒しが可能になりました」。お客様のロケーションは東日本拠点と西日本拠点の二カ所。そこで、基本的な事前構築は東京に借りた作業スペースで行い、現場でしか進められない物理的な部分を現地の各拠点で行った。
各チームの協力、会社間の連携、事前キッティング環境の利用、東日本拠点・西日本拠点とほぼ同時並行して実施できるような緻密なスケジューリングにより、第1フェーズのみならず、プロジェクト全体の納期を2ヵ月も短縮。「当プロジェクトでは社内はもちろん、お客様からもよくこの短納期で納品してくれたと、お褒めの言葉をいただきました」と伊藤。チームは、お客様の課題を解決し、ビジネス成果に貢献するというゴールに辿りつくことができた。

03ビジョン

チームの成長、そして企業の発展へ

当プロジェクトでは、各チームのリーダーに入社3~4年目の若手社員も抜擢された。最初は戸惑っている様子だったが、次第に自ら進んで行動するようになり、大きな成長がみられた。さらに、入社後の研修を終えたばかりの新入社員4名が夏に合流。「もっとも暑い時期、新人のメンバーと一から物品の整理、パソコンの展開などを行ったことは、今でもいい思い出です。そんな彼らも、現在はそれぞれの現場で頑張っていると聞き、嬉しい限りです。この経験で培った絆、実績は、今後のキャリアの大きな財産となるでしょう」と、語る伊藤。
当プロジェクトの成功によって、社内ではより効率的な業務プロセスを確立することができ、チームワークとプロジェクト管理能力が格段に飛躍し、日本コムシスは大規模プロジェクトを達成できる企業であると証明してみせた。
そして、同じゴールに向かって苦難を乗り越えた各社のエンジニアとの間にはいつの間にか深い絆が芽生えていたようだ。

今後の展望

大規模プロジェクトの実績が、新たな事業成長の基盤に

今回の取り組みは、新たなビジネスチャンスの端緒となり、今後の事業成長の基盤となるはずだ。日本コムシスは通信建設業界のリーディングカンパニーとして発展してきたが、その枠組みを超え、次のステージへとさらなる進化を続けていく。その原動力となるのは、チームを築くメンバー一人ひとりの熱意に他ならない。