羽田空港D滑走路・無線通信設備工事
「地図に残る大仕事」

賑わう新空港

Chapter 1
2010年10月のオープン当初は、新国際線旅客ターミナルに日本人の見学者が大勢訪れて大変な混雑となっていましたが、なんと言っても都心や国内線へのアクセスのよさが魅力で、海外17都市への定期便運航も始まり、2011年の夏休み期間(7月14日~8月31日)における羽田空港の出入国者数は前年同期比約2.2倍の107万5300人となりました(成田空港は18.9%減の約325万7000人)。

この「賑わい」を支えているのが同時期に竣工した全長2,500m の新滑走路(D滑走路)で、国土交通省では、この新滑走路の増設を含む「羽田再拡張事業」にともなう全国的経済波及効果について、約18 万人の雇用増加と、1.3兆円を超える生産額・税収の増加を見込んでいます。日本コムシスではこの大規模な国家プロジェクトに参加し、重要な役割を果たしています。

着陸を安全に誘導する通信システムを構築

Chapter 2
日本コムシスは、この新しい滑走路を利用する航空機の着陸を安全に誘導するための各種無線システムの構築を担当しました。工事は大きく分けて二種類。飛行機の着陸時に必要な位置情報を測定する監視システムなどの重要な装置(無線通信設備)と、運航の中枢機能を担う空港庁舎内の装置とを結ぶ光ケーブル幹線を敷設する工事。もうひとつは、これらの装置付近に光成端架(※)を設置する工事です。また、これらを設置するために必要な基礎と光ケーブルを敷設する埋設管路の土木工事も同時に行いました。

※「光成端架」…「光ファイバーケーブルと光端局間」「光ファイバーケーブル同士」の各接続、それらの「切替」や「切分け」などを行うためのモジュール。


航空機の計器着陸誘導装置「ILS」の一部であるグランドスロープの設置サイトで行った、管路を敷設するための土木工事。管路を敷設する、すぐ脇にはD滑走路JVで施工した埋設管があり、傷つけないよう手掘りで作業を進めていく。

工程調整で各社間の「つなぎ役」に

Chapter 3
航空機の安全にかかわる重要なシステムですから工事品質にも当然、最高のものが求められますが、同時にこれだけ大規模なプロジェクトになると工事業者の数も相当数に上り、各業者が並行して施工を行うことから、安全管理も含む工事の円滑な遂行には各社の密接な連携が欠かせません。なかでもD滑走路から新国際線旅客ターミナルや貨物ターミナル、駐機場などがある「国際線地区」までの、計25kmにおよぶ光ケーブル幹線敷設を担当する日本コムシスの施工エリアは計11の工区にまたがるという、「屈指」の広範囲。これらの工区には3つの建設会社が関わることから、とくに綿密な工程調整の必要性が生じましたが、日本コムシスでは、2006年に、今回の発注者でもある東京航空局様の設備関連工事の中でも「最も難易度の高い工事」といわれた「羽田管制塔の機器更新工事」を完遂して高い評価をいただいたことなどの実績から、技術面はもとより、各社間のつなぎ役として円滑な工事進行に寄与することも大いに期待されました。

今回のプロジェクトで、日本コムシスは、大変責任の重い部分を担当させていただきました。このような社会的意義の高い“何年先までも地図に残るような大仕事”を無事にやり遂げたという経験と充実感は、新たに培った技術ノウハウとともに、今回参加した社員各自の心にもしっかりと残り、また新たなプロジェクトに引き継がれていきます。


桟橋工区での施工現場は、シェルター型の大きな箱がマンホールの下に埋め込まれているような状態。マンホール内部での施工と光ケーブルの引き込み方については、これまでの工事の経験が通用しない場面もあり、新たな工夫を施している。

工事担当者コメント
「お客様から求められているのは、新しいD滑走路のきわめて重要な通信ネットワークであり、管路も半永久的に残っていくものです。ですから材料のチェックは厳重に行い、管路を敷設する際にもできるだけ継ぎ手を使わないなど、品質の管理には万全の配慮をしてきました」。
「D滑走路のネットワーク工事は、この先何十年経っても、この仕事をやり遂げたという確かな手ごたえが残る実績として、自分の中でしっかり振り返ることができる案件になると思っています」。

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