Recruiting2009 MCPC2007特別賞受賞
通信建設の工事現場に、トヨタ流の“カイゼン”を根づかせるという、業界初の試み
生産性を上げる
今や日本は世界でもトップレベルの、高度に洗練された消費社会といえるだろう。欲しい商品やサービスが、さほど待たされることもなく適正な価格で購入できるというのは、よく考えてみるとけっこうスゴいことなんじゃないの・・・。そんな想いが頭の隅をよぎったことはないだろうか?
アルバイト経験が豊富な人なら、バイトの現場でそのスゴさの一端を間近に見て、「なるほど!」と納得したことがきっとあるはず。たとえば、良い材料をできるだけ安く仕入れるために発注の方法を工夫していたり、あまりムダの出ないオペレーションが詳細にマニュアル化されていたり、欠品や過剰在庫を防ぐためのシステムが整っていたり・・・等々。そう、ニッポンのさまざまな「現場」には、生産性を上げるためのいろんなノウハウがしっかり根付いていて、しかもたえず改善・改良が続けられているのである。

問題は、業界によってこうした取り組みにかなり温度差があるということ。内閣府や民間シンクタンクの分析では、製造業で比較的進んでおり、卸・小売や飲食、生活支援サービスなどの分野では、労働生産性が低迷している・・・などと指摘されることが多い。
では、通信建設業界はどうなのか。じつは通信設備工事という仕事には、“作業現場とデスクが離れている”、“業務の流れをパターン化しにくい”、“手待ち時間が多い”といった側面があり、業務を改善して生産性を引き上げることは難しかった。近年は光ファイバー回線や高速無線通信の需要が拡大しており、発注者からは工期の短縮を迫られている。つまり、作業効率の改善が喫緊の課題になっていたのである。
カイゼン活動の導入・展開
そこで日本コムシスでは2005年に、業界で初めて「トヨタ生産方式(*)」を通信建設業に置き換え「コムシス式カイゼン」を導入。“仕事の生産性を2倍に、コストは半分に”を目標に掲げ、まずはFTTH工事(家庭へ光回線を提供する工事)部門から、コムシス式の“カイゼン”活動をスタートさせた。各事業拠点では、倉庫管理でカンバン調達方式を取り入れたり、工事事務所を“工場のライン”に見立てたレイアウト変更などを実施。

現在では、全社・全部門でカイゼン活動を展開中。仕事の手順や在庫管理、拠点の体制などを現場の創意工夫で見直し、生産性を上げていくという文化が社内に浸透してきた。
「日本コムシスに頼むと、仕事が早い」。「社員が楽しみながら“カイゼン”している」。「職場がいつも整理・整頓されているし、社員の動きがきびきびしている」・・・。一人ひとりが高い目的意識をもってカイゼンに取り組んできたことで、私たちは社外からこのような評価を確立しつつある。今後もあくなきカイゼンを続けることで、顧客から“選ばれ続ける”会社を目指しているのである。
(*)・・・トヨタ自動車が編み出し実践している、モノづくりに関する一連の体系的な業務改善活動のこと。この運動の目的は、徹底的なムダの排除によって、生産性の向上と原価低減を図ること。単に効率的な物づくりを行えるしくみづくりにはとどまらず、仕事の仕方、アイデアの出し方、経営の進め方、人材の育て方にいたるまで、2兆円超の経常利益(連結)を誇るトヨタの精神と、トヨタ式仕事術のエッセンスが、このトヨタ生産方式には集約されている。今日では製造業以外の業種でも、業務プロセスをカイゼンする有効な手法として導入する企業が現われている。
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